きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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ビヨウヤナギ ~黄金色の花に長い雄しべ

久し振り(2年前の梅まつり以来)に大宮第二公園へ行った時のことです。東側の遊水池のある広場の近くで、黄色い花が咲いていました。これまで、どこかで見ている花で、名前は他の方の日記で知りました。初めて取り上げます。〈散歩日:6月2日〉

ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳)は、オトギリソウ科オトギリソウ属の半落葉低木で、江戸時代に中国から渡来した外来種です。花期は5~7月頃。
〔Webでの情報〕
・樹高は1メートルほど。株立ちし、群がってはえる
・葉は十字対生し、長さ4~8センチほどの細長い笹の葉形
・花は黄金色をした5弁花で、上向きに咲き、径5センチほど
 多数の雄しべ(花糸)は長く、よく目立つ

目立つ花色です。日当たりの良い方は終わっている花が多く、画は日陰側です
きれぎれの風彩 「ビヨウヤナギ」1-1


葉は柳の葉に似ていると思いました。葉の「十字対生」は、対生の葉が交互に90度ずれて、上から見ると十字形に見えるものいうそうです
きれぎれの風彩 「ビヨウヤナギ」1-2


雄しべの数が多く、長い。この花の特徴になっています
きれぎれの風彩 「ビヨウヤナギ」1-3


樹冠の肩の部分の花です。風がよくあたるのか、雄しべが片側に膨らんでいます
きれぎれの風彩 「ビヨウヤナギ」1-4


大小の蕾や花弁が散った花もあり、まだまだ長く咲きそうです
きれぎれの風彩 「ビヨウヤナギ」1-5


名前は、花が美しいという意味での美容と、葉が柳の葉に似ていること付けられたとか、中国の長編叙事詩の一説から未央柳と呼ぶようになったとか、諸説あります。

オトギリソウ属には、他にも似たような黄金色の花をつける植物があります。
キシンバイ : 花は小さめで、平開しない
ヒペリカム・ヒドコート : キシンバイの園芸品種。キシンバイより大きい
ヒペリカム・カリシナム(セイヨウキシンバイ):ビヨウヤナギに似るが、雄しべが密で直線的。樹高はやや低め

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| 落葉低木 | 22:39 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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マキノ高原のメタセコイア並木

出張で滋賀県高島市に行くことになり、その際に、ひょんなことから(思いもかけないことから)メタセコイア並木を見に行けることになりました。当地に有名な並木があることは知っていましたので、正直ご機嫌でした。〈散歩日:5月27日〉

当地は旧マキノ町に所在します、マキノ町は元々滋賀県高島郡の町で、2005年1月にマキノ町を含む5町1村が合併して、高島市となりました。関東では馴染みのない『マキノ』ですが、マキノ高原スキー場が名前の由来で、自治体名に片仮名を用いるのは当町が全国で初めてのことだったようです。

メタセコイア並木に行けることになった経緯などは、別ブログで取り上げました(他の画もあり)。ここでは、もう少し詳細を取り上げようと思いましたが、撮っていた当地の説明板がありましたので、ここからの引用と併せて記録しておきます。

きれぎれの風彩 「メタセコイア」7-2

マキノ高原のメタセコイア並木』とありますが、“高原”というイメージはしませんでした。実際、並木があるのは標高120m前後。マキノ高原スキー場の辺りで180m。
ただ、このスキー場の辺りは、冬になると日本海から吹く北西の季節風がマキノ高原の背後にある野坂山地にぶつかり、たくさんの雪を降らせるとの記載が某Webにありました。案内してくれた現地の方も「ここは積もるんです」と言われていましたので、そういう意味から高原と言うようになったのかなと推察します。

きれぎれの風彩 「メタセコイア」7-1

新・日本街路樹百景」に選定 《読売新聞社:1997年(H6年)3月》
マキノピックランド(※後述)を縦貫する県道(選定時は町道)には、延長約2.4kmにわたりメタセコイアが約500本植えられ、マキノ高原、マキノスキー場へのアプローチ道として高原らしい景観を形成している。
この並木は、1981年(昭和56年)に学童農園「マキノ土に学ぶ里」整備事業の一環としてマキノ町果樹生産組合が植えたのが始まりであるが、組合関係者をはじめとする地域の人々の手により慈しまれ、育まれて、その後さらに県道も協調して植栽され、延長が伸ばされたことから、現在のこの雄大な姿となったものである。


きれぎれの風彩 「メタセコイア」7-3

メタセコイアは、中国原産、ヒノキ科メタセコイア属の落葉高木で、和名はアケボノスギ。樹高は35mに及ぶ。最大樹高が115mにも及ぶと云われるセコイアにその姿が似ていることから、メタ(変形した)セコイアと名づけられてる。

当初、「化石」として発見されたために絶滅した種とされていましたが、1945年に中国四川省で現存することが確認されたことから、「生きている化石」とも呼ばれます。
日本には、1949年に挿し木と種子を譲り受け、全国各地の公園、並木道、校庭などに植えられているそうです。

きれぎれの風彩 「メタセコイア」7-4

春の芽吹き・新緑、夏の深緑、秋の紅葉、冬の裸樹・雪花と四季折々に美しい円錐形のメタセコイアの並木とまっすぐ伸びる道路が造りだす対称形の整った景観は、遠景となる野坂山地の山々とも調和し、訪れる人々を魅了してくれる。

きれぎれの風彩 「メタセコイア」7-5

埼玉でも公園などでメタセコイアを見ますが、大木では根が地面を盛り上げている様子がよく見られます。マキノの並木ではそれほどでもないのが不思議でした。

現地の方から、近年は東南アジアの国でも取り上げられ、外国人が増えていると聞きました。Webから情報を拾っていると、並木が注目されるようになったのは、『冬のソナタ』に起因するそうです。冬のソナタのオープニングシーンや各場面に登場したメタセコイアの並木道に、マキノ高原のメタセコイア並木道が酷似している、いや冬の光景はそれ以上に綺麗だとの触れ込みが拡がったとのこと。今は、SNS効果(?)。

なお、当地では一時期、交通ルールの無視やマナー無視が横行していたようです。
・交通の妨げとなる路上駐車はしない。
・周辺の道路は生活道路。スピードの出し過ぎ、歩行者に注意する。
絶対守るべきルールはあります。

※高島市マキノ農業公園マキノピックランドは、栗をはじめさまざまな果物狩りのできる観光果樹園です。地元農家の農産物の直売所や、ジェラートの製造販売所、グラウンドゴルフ場などを併設し、四季を通して楽しんで頂けます。

| 針葉樹 | 23:47 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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ゴウソ ~短く太い雌小穂

前回同様、北本自然観察公園の湿地の木道沿いです。短くて太い棒状の小穂をつけたスゲの仲間がありました。〈散歩日:5月27日〉

ゴウソ (郷麻) は、カヤツリグサ科スゲ属の多年草で、日本全地域に分布し湿地や水田、水路、ため池周辺などに自生します。
〔Webでの情報〕
・草丈は30~50センチ(有花茎)になる中型のスゲ
・花茎は立ち上がり、先端はやや傾く。先端近くに小穂がつく
 頂小穂は雄性で細長い棒状、側小穂は雌性で円柱形。長い柄があって下垂する
 頂小穂は長さ2~4センチ、側小穂は長さ1.5~3.5センチ
・果胞は長さ4~5ミリ。鱗片は褐色を帯び、緑色の芒がある

1. 様々な植物に混じって、細い花茎のわりに大きな穂が垂れていました。
 (この画では、さすがに分かり難い)
きれぎれの風彩 「ゴウソ」1-1


2. Webで画をみましたが、ここの花茎に比べてもう少し立ち上がっています。
きれぎれの風彩 「ゴウソ」1-2


3. 名前の由来はよく分かってないそうです。細い花茎に大きな穂が付いている様子を魚釣りにたとえ、別名はタイツリスゲ。小穂が分かり易いスゲです。
きれぎれの風彩 「ゴウソ」1-3


4. 先端の茶褐色の穂が雄小穂で、下につく3個が雌小穂です(スゲ属の多くにみられる特徴)。果実が熟すと果胞が大きく膨らみ、提灯のような外観になるとか。
きれぎれの風彩 「ゴウソ」1-4


ゴウソも、前回のアゼナルコも、調べて同定し日記に取り上げるのは初めてです。
湿地にはえるスゲ類で、苞に鞘がなく小穂がたれるのは、ほぼこの仲間で、普通種としては他にヒメゴウソなどがあり、アゼスゲやテキリスゲと共にアゼスゲ節に分類されるそうです。


〈おまけの不明〉
ゴウソではなく、その手前に種類の異なるスゲがあります。調べてみたところ、マスクサとかヤブスゲが近いと思いますがハッキリしません。またの機会に。
きれぎれの風彩 「ゴウソ」1-5


| 草本(草花・野草) | 22:30 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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アゼナルコ ~頂小穂のみ雌雄性

北本自然観察公園の湿地の木道沿いでは、カヤツリグサ?スゲ?の仲間と思われる草本が伸びていました。非常に種類が多いとされていますので、スルーすることが多いのですが、今回は目に留まるものがありました。〈散歩日:5月27日〉

アゼナルコ(畦鳴子、畔鳴子)は、カヤツリグサ科スゲ属の多年草で、本州~九州(沖縄)に分布し、湿地に自生します。水田付近では圃場整備などにより数を減らしているものの、様々な湿地的環境で見られるそうです。
〔Webでの情報〕
・草丈は40~80センチ(有花茎)になる大型のスゲ
・葉はよく立ち上がり、細長く幅は4~10ミリ
・花茎の先端近くに 数個の小穂が間をおいてつき垂れ下がる。小穂は円柱形で長さ3~6センチで細い柄がつく。頂小穂は雌雄性、他の側小穂は雌性(雌花)
・それぞれの小穂の基部には、長い葉状の苞がある、最下のものは花序より長い

1. 様々な植物に混じって、細長い穂が垂れていました。
きれぎれの風彩 「アゼナルコ」1-1


2. いくつかの穂のうち、先端の穂だけ形が異なります。先の方は他の穂と一緒ですが、基の方は細くなっています。〔頂小穂は雌雄性で、先が雌花、基部が雄花
きれぎれの風彩 「アゼナルコ」1-2

小穂は、軸の回りに花と鱗片が螺旋状に配列したもの。スゲ属の花茎には普通は複数の小穂がつくので、その先端のものを頂小穂(ちょうしょうすい)、それより下から横に出るものを側小穂(そくしょうすい)という。
スゲ属の多くは、先端に一個の雄小穂とその下方に数個の雌小穂がつくが、本種は頂小穂に雌雄両方の花がつく雌雄性が特徴(基部が雌花の場合は雄雌性と呼ぶ)。


3. 雌小穂には多数の果包がつき、芒が棘のように出ています。画では分かりにくいのですが、果包の先からは雌しべがでているのもあります。
きれぎれの風彩 「アゼナルコ」1-3

雌花は、雌しべが果包(かほう)という袋に包まれているのが特徴で、その外側に一枚の鱗片がある。鱗片は果包に比べて幅が狭く短いが、長い芒がつく。果胞は3ミリほどの広卵形で扁平。雌しべはその底に着き、果胞の口から柱頭だけを伸ばす。

4. 見ている時は“葉腋から花柄が出ている”のかと思いましたが、花柄の基部から葉のように見えるのは苞でした。下に行くほど大きいです。
きれぎれの風彩 「アゼナルコ」1-4

少し調べてみると、やはりスゲ属はいろんな特徴がありますので(難しいので)、備忘のため説明も並記しておきます。
和名は、垂れ下がる小穂を鳥を追う鳴子に見立て、畦に生えることによります。


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ところで、20日に続いて27日も北本自然観察公園に行ったのは、植物を見ることはもちろんですが、ハートマークを見てみたかったことも理由の一つです。
別ブログに取り上げました。但し、虫が苦手な方はご遠慮ください。
きれぎれの風彩 「ハートマーク」

また、この日は宙に浮かんだような水玉も見られました。
きれぎれの風彩 「浮いてる水滴」

| 草本(草花・野草) | 15:36 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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スイレン ~浮かぶ花と円い葉

城山公園(桶川市)の大池にはスイレンが咲いていました。夏の池ではよく見かけますが、今回花が近く面白いシベの様子が見えました。〈散歩日:5月20日〉

スイレン(睡蓮)は、スイレン科スイレン属の水生植物の総称として用いられており、世界的にみると温帯睡蓮と熱帯睡蓮に大別できます。日本の池で見られるのは、もちろん温帯睡蓮で、自生しているのはヒツジグサ(未草)の1種類です。

地下茎から茎を伸ばし、水面に葉と花を浮かべます。葉は葉柄部分に切れ込みが入ります。花は昼咲き性で、日が高くなるころには閉じます。名前は眠る(睡る)蓮の意味でつけられたそうです。花期は5月中旬~10月。

1. 葉が重なりながら周囲に拡がり、所々に白い花が咲いていました。これまで初夏~夏にスイレンの花を見ていた記憶がありましたので、時季外れの狂い咲き?かとも思いましたが、花期の最初の時期のようです。
きれぎれの風彩 「スイレン」1-1

日本のヒツジグサは、花の大きさが3~4センチと比較的小さな花をつけるそうです。従って、この池に咲いていたのは外来種・園芸種です。

2. 円い葉に切れ込みが入り、花は水面に浮くように咲いています。
きれぎれの風彩 「スイレン」1-2


3. 花被片が中心から外側にかけて大きくなります。雄シベは先端がクルッと曲がっていて、一番外側のシベは花弁のように幅広になっています。
きれぎれの風彩 「スイレン」1-3


この花の品種名は分かりませんが、他の池でもよく見るタイプの花だと思います。調べた中では「温帯睡蓮の花色は赤、黄、ピンク、白などで、青や紫系の色はない」という記載がありました。

| 草本(草花・野草) | 21:43 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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