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きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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オニバス ~葉を突き破る花

行田市『古代蓮の里』の水生植物園の奥の方に、オニバスが一面に繁殖している池がありました。よく見ると花も咲いていました。〈散歩日:8月4日〉

オニバス(鬼蓮)はスイレン科オニバス属の一年生の水生植物(浮葉植物)で、1属1種です。現在、オニバスは絶滅の危機に瀕し、環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定されています。(埼玉県では絶滅危惧I類)
3年前の9月に武蔵丘陵森林公園で見た時に、取り上げた特徴などはこちら

・毎年5月頃から水底の種子が発芽し、6月頃から矢じり型の幼葉をのばす。7月頃にはとげのある丸い葉を拡げ、花期は7月下旬頃~9月上旬頃まで。
・花は早朝に赤紫色の可憐な花を咲かせ、午後には閉じる。2~3日開花した後、水中に沈み種子を作る。種子の一部は翌年発芽するが、残りは数年間に分けて発芽。


1. 池はオニバスの葉で覆いつくされていました
きれぎれの風彩 「オニバス」2-1


2. 近くの葉を見ると、小さい花が咲いていました。この花は、水中から蕾が伸びて、同じ株の葉が上にあってもそのまま突き破って開花するという特徴があります
きれぎれの風彩 「オニバス」2-2


3. 上の花のアップです。午前10時頃なのでこれがほぼオニバスの全開状態(?)。花の左側にある、葉が破られている穴も、花が突き破った跡なのでしょう
きれぎれの風彩 「オニバス」2-3


4. 別の花です。萼片は4枚、花弁は16~18枚ほど。黄色いのが雄しべ
きれぎれの風彩 「オニバス」2-4


オニバスはこのような花弁を開く開放花の他に閉鎖花をつけますが、閉鎖花はたくさんつけ、開放花はあまりつけないそうです。

オニバスは浮葉で水面を覆って水中を暗くすることで、他の植物の生長を抑え、一年草でありながら安定した群落を保てるそうです。
但し、仲間内の生存競争は熾烈。新しい葉は先に出た葉の上に乗りあげ、下になった葉は太陽光を得られないので、自ら養分供給を止めて腐らせるとのこと。

5. 新しい葉は上に上に。古い葉は下に下に追いやれて当初下側で重なっていても、じきに腐って葉自体がなくなるようです(↓の上側部分)
きれぎれの風彩 「オニバス」2-5

自他を問わない水面争いの中で、多くは枯死し、わずかな株のみが生き残る。そうやって生き延びているのに、環境の悪化や埋め立て等で自生地は消滅していきます。
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| 草本(草花・野草) | 08:02 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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ミズカンナ ~大きな葉の水生植物

行田市の『古代蓮の里』でのこと。水生植物園の水際で、大きな葉を立ち上げた草本がありました。花茎もかなり背が高く、何だろう?〈散歩日:8月4日〉

ミズカンナ(水かんな)は、クズウコン科ミズカンナ属の多年草で大型の水生植物です。北米に分布。名前は、葉の形がカンナに似た水生植物ということから。
・花期は7~9月(名札には6~7月)。草丈は1~3メートル
・茎の先に集散花序を出し、紫色の花をつける
・葉は根出し、長さ30~60センチの披針状楕円形で、長い柄がある

1. 大きい花茎は2メートル以上あり、葉も大きい。しかも、かなりの面積を占めて繁殖していました。初めて見たこともあり、異様さに少し驚きました。
きれぎれの風彩 「ミズカンナ」1-1


2-3. 花序の様子です。暗紫色の花弁のように見えるのは仮雄しべが変形したもののようです、全体的に粉をかぶり白っぽく見えます
4. 花軸は2~3ミリの節毎にジグザグになっています。花を交互に密着してつけるからか?(真っすぐの花軸もありました)。果実は1センチ前後の球形
5-6. 株元から大きい葉が1本ずつ立ち上がっています。ハスの葉のように上を向くのではなく斜めで向きはバラバラです。細かい葉脈がキレイでした
「2」「3」「4」「5」「6」
「ミズカンナ ~大きな葉の水生植物」


| 草本(草花・野草) | 11:54 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ハス ~古代蓮・行田蓮

今では全国各地に種子が配布され、あちらこちらで見られるようになった古代蓮。昨年は『原市沼の古代蓮』で、終わりかけでしたが初めて古代蓮を見ました。
その古代蓮が太古から蘇った地である行田市の、古代蓮をシンボルとする公園『古代蓮の里』に行ってきました。〈散歩日:8月4日〉

埼玉県行田市で、1973年に公共施設建設工事の際に偶然出土した蓮の種子が自然発芽し甦り、池に開花しているのが発見されました。この蓮は原始的な形態を持つ1400年~3000年前の蓮ということから「古代蓮」と称されています。

蓮の花は4日間で終わります・・・。
1日目は4センチほど開いたのち、午前8時頃には閉じ始めて蕾状態に
2日目は満開になり、最も美しい時をむかえ、また蕾状態に戻る
3日目は最大に開き、受粉した雌しべは黒っぽく変化し、閉じかけたまま夜を迎え
4日目は朝に完全に開いたのち、昼にはすべての花弁が散る

入口に近い『古代蓮池』の様子です。(1~4は東池、5は西池)
1. キレイな花色です。午前9時半で、閉じかけてはいないので、3日目の花かも
2. 左の閉じかけは2日目、右のは2日目か3日目どちらか?
3. 上面の平らな花托には雌しべが並び、花托の基部から多数の雄しべ。雄しべは短いので自家受粉できず、虫媒介。こちらの花は虫待ち中のようです
4. 果托になり、褐色化しているのが多い。お疲れの葉も多く、なるべく避けました
5. 西池は全般的にやや小さく、褐色化した果托も少ないように見えました
「1」「2」「3」「4」「5」
「ハス:古代蓮 ~行田蓮(1)」

古代蓮の花は6月中旬から8月上旬が見頃のようです。もう終盤です。
6. 東池越しの展望タワーです。この時期は展望室から「田んぼアート」が望めます。田んぼアートを見ることも当地を訪れた目的の一つです。田んぼアートはこちら
きれぎれの風彩 「ハス:古代蓮・行田蓮」1-06


7-10. 一番奥の『水鳥の池』の古代蓮。この池ではまだ花がそこそこ残っており、葉も傷みがなくキレイでした。高さは2メートル、茎の径は2センチほどあります。
「7」「8」「9」「10」
「ハス:古代蓮 ~行田蓮(2)」

池の側にいらっしゃった年配のボランティアの方に、他の池の蓮と比べて生長具合が異なるのは何か理由があるの?と聞くと、「同じ種だし違いはないよ」とのこと。「ただ、むこうはプール、ここは昔から池」と含蓄のある一言を頂きました。


『古代蓮の里』では、古代蓮の他に世界の41種類の花蓮が見られます。花色は古代蓮よりも濃い赤系のものから、白色系のものまで。花弁の数も十数枚から百枚を超えるものと様々です。
11.「原始蓮」は、花弁が25枚前後、花色の退色が早く、条線は鮮明です。
きれぎれの風彩 「ハス:古代蓮・行田蓮」1-11


12.「甲斐姫」は、行田蓮とアメリカ黄蓮を親とし、花色は中間の黄紅色です。
 地元の忍城で奮戦したとされる甲斐姫にちなみ、平成21年に命名された。
 花弁は20枚前後、開花すると色が薄れ、黄色が目立ち始めるそうです。
きれぎれの風彩 「ハス:古代蓮・行田蓮」1-12


ところで、『水生植物園』との看板があり20種類ほど紹介されていましたが、ヨシがはびこりほとんど確認できませんでした。管理が行き届かないのでしょう。ヒツジグサやヒメシロアサザなど見たかったです。残念です。

| 草本(草花・野草) | 17:38 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

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ナンキンハゼ ~穂状の雄花とクルリン雌花

埼玉県川島町『平成の森公園』へ6月17日に訪れた際、ナンキンハゼの蕾が穂状になって出ていました。枝は見やすい位置にありまし、今までに若い果実~紅葉~冬の熟した果実は見ていましたが、まだ花を見たことが無かったので7月に入って再訪しました。そして、ついに・・・〈散歩日:7月7日〉

ナンキンハゼ(南京櫨・南京黄櫨)は、トウダイグサ科ナンキンハゼ属(←シラキ属)の落葉高木です。暖地性で関東以西の温暖地に植栽され、よく紅葉することから公園や街路樹に用いられています。
名前は、ハゼノキの代わりに蝋をとる中国(中南部)原産の木ということから。

公園を一回りしてみると、ナンキンハゼの木はあちらこちらに十数本はありそうですが、開花の状態はそれぞれに違いがあり、様々な段階が見られました。
1-5. 初めて見る雄花の穂は黄色だったり枯れ色だったり、長さも異なります。5は見た中では一番長く20センチは超えていました。
「1」「2」「3」「4」「5」
「ナンキンハゼ ~穂状の雄花とクルリン雌花」


ナンキンハゼの花は、雌雄同株で雌雄異花です。多くのWebサイトによると「雄花は総状花序で黄色の小さな花を多数つけ、その花序の基部に個の雌花をつける。」とありますが、中には詳しい記載もあり「雄花と雌花のどちらかが先に咲き、もう片方が後から咲く(雌雄異熟)。咲く順序は木によって異なり、雄花から先に咲く雄性先熟型と雌花から先に咲く雌性先熟型とがある。」そうです。

6-7. 例えばこの場合は、下垂れた雄花の総状花序が咲き終わり、基部から側枝が出て小さな花序ができており、その花序の基部には数個の雌花が開花中で、先の方に多数の雄花(まだ蕾)がついている状態のようです。
第1雄性期(終わり)→雌性期(現在)→第2雄性期(その後)と思われます。
きれぎれの風彩 「ナンキンハゼ」3-06

きれぎれの風彩 「ナンキンハゼ」3-07


8. 花序の基部の雌花が終わり、その先の多数の雄花は開花中です。雌性先熟型。
きれぎれの風彩 「ナンキンハゼ」3-08


9. 長~い穂の雄花は黄色く虫もきていますので開花中と思われますが、基部には子房の膨らんだ雌花があります。これも雌性先熟型?
きれぎれの風彩 「ナンキンハゼ」3-09


10. 枝先の雄花が終わり、基部から側枝が出て雄花が出て・・・あれ、雌花は?
きれぎれの風彩 「ナンキンハゼ」3-10


同日でも、様々な異熟状態が見られるナンキンハゼでした。

| 落葉高木 | 23:23 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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北本自然観察公園 7月1日

前回のタカトウダイとノカンゾウを見た日の、同じ北本自然観察公園での気になった他の植物の様子です。〈散歩日:7月1日〉

カラスビシャク(烏柄杓):サトイモ科ハンゲ属の多年草
5年前に同園で初めて見た時は何株も見られたのですが、その後、毎年気にして見ているものの木道のすぐ脇で(カナムグラの)草刈りにあうところでもあり、なかなか見ることができません。今回は1本だけ確認できました。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-1


イヌザクラ(犬桜):バラ科サクラ属(ウワミズザクラ亜属)の落葉高木
私の散歩コースでは3本のイヌザクラと出会えますが、今年はどの木にも驚くほどたくさんの果実がついていました。熟すまでにどれくらい残るか・・・。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-2

きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-3


クリ(栗):ブナ科クリ属の落葉高木
枝が低い位置にあるクリの木の前を通り過ぎようとした時、そういえばと(他の方の日記を)思い出し果実を見てみると、若い果実に雌しべの柱頭が出ていました。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-4


ヤマハギ(山萩):マメ科ハギ属の落葉低木
ヤマハギだと思いますが、花が咲き始めていました。まだ花数が少ないので全体的にはパッとしませんが、開花した一つ一つの花色がキレイでした。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-5

きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-6


ススキ(薄)、オギ(荻):イネ科ススキ属の多年草
ススキは根元から多数の茎が伸び株立ち状になり、オギは横に伸びた根茎から1本ずつ、ほぼ平行して立つことが多いので株立ち状にはならない。という違いが見比べることができるので、この場所に行くのですが、いつもオギの名前が思い出せない。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-7


●5月27日にも同所で見られた「水滴onキツリフネの葉」を再度見ることができました。何度見ても、一見“浮いている!?”ような水滴の様子は面白いです。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-8

きれぎれの風彩「北本自然観察公園」180728-9


| 樹木・草花アレコレ | 23:26 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

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