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きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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ヤブニッケイ ~途中で消える葉の側脈

北本自然観察公園で、前回のマンリョウに続く「あれ、こんなところに説明板が!?」の第2弾。竹林近くの園路に説明板がありました。そこには、初めて見る「ヤブニッケイ」の名前が記されていました。〈散歩日:1月5日〉

ヤブニッケイ(藪肉桂)は、クスノキ科クスノキ属の常緑高木で、福島以南の本州・四国・九州・沖縄に分布します。暖地の山地や海岸近くに自生します(西日本ではよく見られる)。樹高は15メートルほど。花期は6月頃で、果実は10月~熟します。
他のクスノキ科樹木と同様、葉や樹皮には良い香りがあります(説明板記載)。

〔Webでの葉の特徴〕
葉はややずれがある対生(「亜対生」とか「疑似対生」と言う)。
・葉身は長さ7~10センチの長楕円形で、光沢があり、縁は全縁。
・3本の主脈がよく目立つ「3行脈(さんこうみゃく)」ですが、左右の側脈は葉の先まで達せず、途中で消失する。(ニッケイは葉の先まで、側脈が達する)

1. クッキリした3行脈ですが、確かに側脈は葉先から1/2~1/3辺りで無くなっています。ずれのある対生というのも初めて見ます。
きれぎれの風彩 「ヤブニッケイ」1-1


2. 葉柄の長さは8ミリ~1.8ミリという記載がありました。ここのは短い方かもしれません。その短い葉柄は少しクネッています。
きれぎれの風彩 「ヤブニッケイ」1-2


3. 竹林の斜面に生えていました。幹は細くまだ幼木といえそうですが、ここは一日のほとんどが日陰になる場所だと思われ、何とか元気に育ってほしいものです。
きれぎれの風彩 「ヤブニッケイ」1-3


Web「北本自然観察公園日記」の2018年12月16日付けでとりあげていました。「三又に分かれた葉脈はクスノキに似ていますが、葉はより大きく細長いのと、葉脈の分かれ目にあるはずの小さな膨らみ(ダニ室)がありません。ではシロダモかな、と思い、葉の裏を見ると淡緑色。シロダモなら真っ白になるはずです。…ということで、正体は南方系の植物ヤブニッケイ」と同定されたようです。公園内では初確認とのこと。

和名は、葉や樹皮に芳香はあるものの、ニッケイより劣るのでヤブと、またニッケイに似ていて薮に生えているのでヤブがついたとの説があります。

ヤブニッケイの葉は揉むと芳香があるそうです。ちなみに、樟脳の香りの元はクスノキであり、八ツ橋のニッキの原料はシナニッケイ。シナモンの原料はセイロンニッケイと、クスノキの仲間は強い香りの元となっているようです。

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| 常緑高木 | 22:54 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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タラヨウ ~若い枝を覆う赤い果実

埼玉県「花と緑の振興センター」では、タラヨウの果実も見られました。ここのセンターでは、2011年にタラヨウの花を、2013年には果実を見ましたが、それらとは異なる場所の木です。今回は近くで見られるので良いモデルです。〈散歩日:12月22日〉

タラヨウ(多羅葉)は、モチノキ科モチノキ属の常緑高木で雌雄異株。本州の静岡以西~四国・九州に分布し、関東にも植樹されていることがあるようです。公園や寺社でよく見られます。樹高は10~20メートル。果実は径8ミリほど

1. 園路脇にあるので、それなりに剪定しているのかもしれません。以前見た別の木よりも枝葉がスッキリしています。樹皮は灰黒色でなめらか。
きれぎれの風彩 「タラヨウ」3-1


2. 葉の付け根、茎の周りに連なるように(枝を覆うように)多数の花をつけますので、果実になると一つ一つは小さくとも存在感のあるかたまりになります。
きれぎれの風彩 「タラヨウ」3-2


3. 前年伸びた枝に花を咲かすそうです(=太い枝に果実はない)。葉の長さは10~20センチとのことですが、この木の葉は小さめのようです。
きれぎれの風彩 「タラヨウ」3-3


4. 果実は、最初は緑色で、その後オレンジっぽい黄色になり、熟すと赤くなります。
きれぎれの風彩 「タラヨウ」3-41


何故、6年前にこの木に気づかなかったのか?その時は小さかったからか?とか考えたのですが、調べていたら「結実するのは2~3年おきが一般的」という記載がありました。たぶん、6年前は果実がついていなかったのでしょう。

葉の裏に傷を付けると黒く浮き上がるので文字を書くことができます。その性質が、古代インドで葉の裏面に鉄筆でお経を書いたといわれるヤシ科の多羅樹のようだということから和名の由来となっています。また、葉書の由来になった説があることから「ハガキノキ」「郵便局の木」とも呼ばれます。

| 常緑高木 | 22:38 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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ユズリハ ~ブドウのような果実

城山公園(桶川市)で初めてユズリハの果実を見ることができました。子供らが通った小学校や公園などでユズリハを見ることがあり、特徴のある葉は知っていましたが、果実はこれまで見たことがありませんでした。〈散歩日:10月28日,11月3日〉

ユズリハ(譲葉)は、ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木で雌雄異株。本州(福島県以西)~沖縄まで分布し、山地に自生します。
・樹高は10メートルを超える
・葉は枝先に輪生状に連なり、長楕円形で15~20センチ
 春から新葉が生長し出揃ってくると、前年の葉がそれに譲るように落葉する
・花は前年の葉腋から総状花序を出す  (花はまだ・・・)
・果実は10~11月に黒褐色に熟す

少し見上げる位置の枝にブドウ(デラウェア)のような果実が多数ついており、最初は「何だろう?」と思いました。でも葉はユズリハのよう「本当にユズリハ?」と。
きれぎれの風彩 「ユズリハ」3-01

きれぎれの風彩 「ユズリハ」3-02


さらに見上げると、樹冠の方まで枝先には果実の房がたくさんついていて驚きました。(南側に雑木林がありそれほど日当たりは良くないのですが育つものです)
きれぎれの風彩 「ユズリハ」3-03


翌週の快晴時、木漏れ日が果実に差し込んでいました。色も少し濃くなりました
きれぎれの風彩 「ユズリハ」3-04


一見すると食べられそうな果実ですが、アルカロイドが含まれ中毒症状を起こすそうです。でも、野鳥は食べるようです(そのまま排出されるのでしょう)。

| 常緑高木 | 22:55 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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正法寺の大イチョウ〔巨樹〕

埼玉県東松山市の物見山周辺を散歩した時に、通称「岩殿観音」、山号「巌殿山」、坂東三十三観音の十番札所、寺号「正法寺(しょうぼうじ)」に行きました。ここには大きなイチョウがあります。7年ぶり2回目の対面です。〈散歩日:6月4日〉

イチョウ(公孫樹)はイチョウ科イチョウ属の裸子植物、中国原産の落葉高木です。

正法寺の大イチョウ(市指定天然記念物:埼玉県東松山市)
 ・幹周 約11メートル (11.1m/株立ちで主幹の幹周2.85m)
 ・樹高 約25メートル (20m)
 ・樹齢 700年を超えると推定
 江戸時代の天保年間に書かれた正法寺縁起の絵図にも描かれている

 ※出典:市の公式Webより。( )内は環境省の巨樹データによる

1.イチョウは高さも大きくなり、枝も拡がります。さらに、株立ちのせいか枝葉が密に見えます。画の右側には岩殿観音があります。岩殿観音は別ブログ参照
きれぎれの風彩 「イチョウ」4-1


2~5.大イチョウを4方向から記録。岩殿観音は岩山を切り崩したような場所にあり、そのせいか大イチョウは根上がりで株立ちになっています。画は正面側(谷側)から左回りです。後左側(4)は根が岩に載っている様子が見られます
6.株立ちは太い木から細い木まで様々でたくさんあります
「2」「3」「4」「5」「6」
「正法寺の大イチョウ」


7.後側の崖際から撮りました。全体が入りません。株元右下の青色は、イチョウをスケッチしている方のTシャツです
きれぎれの風彩 「イチョウ」4-7


初めて見た時には、目の前に飛び込んでくる“根”に驚きました。太さ大小の根が多数絡みあっているのです。そして、全体の太さにも。スゴイな~と感じる巨樹です。

ところで、環境省の巨樹の測り方には決まりがあり、斜面の場合、株立ちの場合、根上がりの場合とそれぞれ測り方があります。大イチョウは全てに該当しますので、平地の一本立ちと比べると、公表されている幹周のサイズ感が異なるかもしれません。

| 常緑高木 | 23:17 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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クスノキ ~上谷の大クス 2016.05

越生町の「五大尊つつじ公園」散歩の後、同町の上谷(かみやつ)にあるクスノキの巨樹を見に行きました。5年前(2011年2月)初めて見た時に、その巨大さに目を見張り、驚嘆したものです。〈散歩日:4月30日〉

クスノキ(樟、楠)は、クスノキ科ニッケイ属の常緑高木で、主に東海以西の太平洋側、四国、九州に分布します。Wikiによると九州の生息割合は8割になるそうです。
またしばしば大きく成長し、例えば幹周による巨樹ランキングのベスト20のうち一番多いのはクスノキです。神社などで神木として崇められている巨樹も多いようです。

上谷の大クスは、近くまで車で来れます。駐車場から坂道を上がっていくと、(5年前には無かった)広場のような所があり、斜面の上にある大クスを眺められるようになっていました。
近年、大クスの保護のために、近くの木々が伐採され、併せて周辺の整備も行ったようです。ウッドデッキも新しくなっていました。

1.南側斜面下にある広場から。この位置から眺めるのは初めてのことになります
2.入口に近い西側から。手前に説明板があります
3.さらに近付いた光景です。(迫力が伝わらないかもしれませんが・・・)
4.デッキの一番奥、東側から。分かれた枝々が巨樹に値する大きさです
5.上に伸びている枝を下から見上げました。高さもあります
「1」「2」「3」「4」「5」
「ウグイスカグラ ~淡紅色の春の花木(1)」


以前のウッドデッキは、樹の周りを囲んで一周できましたが、新しいデッキは南側のみです。5年前の様子はコチラ。(今となっては見ることのできない光景も)

6.裏山に続く山道の途中(北西側)から。どこから見ても全体は入りません
7.再び南側斜面下。西側に伸びる枝の様子です。どこを見ても立派です
8.駐車場からの眺めですが、画の下に民家があるのでズームで
9.説明板です。幹回り15メートル、高さ30メートル、樹齢千年以上
「6」「7」「8」「9」
「ウグイスカグラ ~淡紅色の春の花木(2)」


説明板にもありますが、暖地を好む樹種のため、関東の山間部(しかも斜面)でここまで大きく生長したのは奇跡的で、関東以北では最大のクスノキになります。
次代にも残ってほしい巨樹です。また、機会を設けて訪れようと思います。

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その後、巨樹巡りをすべく、隣のときがわ町に移動しました。カヤとスギの巨樹で、いずれも過去に2~3度は訪れたところです。

1~3.西平の大カヤ:山中にあり、その周囲の環境と大カヤの佇まいから、荘厳な雰囲気があります。個人的に好きな樹です。参照:2011年8月の大カヤ
4~5.児持杉:男杉と女杉を祈念する時は子宝に恵まれるという伝説が由来。上部の方はかなり枝が落ちているようであう。参照:2011年8月の児持杉
「1」「2」「3」「4」「5」
「ウグイスカグラ ~淡紅色の春の花木(1)」

ときがわ町は“巨木の里”と言われ、他にも巨樹があります。特に、今回行かなかった『姥樫』は印象深いので、次回巨樹巡りをする時には行きたいと思います。

この日、大クスや大カヤの近くで、初めて見る植物を確認しましたので、次回より順に取り上げたいと思います。

| 常緑高木 | 15:04 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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