きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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メナモミ ~花から種子へ

11月3日は、城山公園の後に北本自然観察公園にも行ってきました。約1カ月振りですが、秋の花は終わり光景が変わってきました。メナモミも花から枯れ色の状態になり、初めて種子を見ました。〈散歩日:10月1日,11月3日〉

メナモミ(雌なもみ)は、キク科メナモミ属の一年草で、北海道~九州の林縁、荒地、空き地などに生育します。2年前、同所で初めて花を見ました

・黄色の頭花は周囲に3裂した舌状花がつき、中央に5裂した筒状花が多数つく。
・総苞片は5個で、花床には鱗片がある。総苞片と外側の鱗片には腺毛が密生し、強い粘り気がある。これで動物などに付着して運ばれ種子を散布する

◎10月1日の時は、大きく*育った茎の上部に、多数の花が咲いていました。
(*ここのメナモミは草丈約150センチほどありました)
きれぎれの風彩 「メナモミ」2-1


特徴のある(ヒトデのような)総苞片と同じ腺毛のある鱗片です。見た目はともかく、独特で面白い形状です。左の頭花では舌状花も見られます。
きれぎれの風彩 「メナモミ」2-2


◎11月3日では様相が一変し、ほとんど枯れ色になっていました。
きれぎれの風彩 「メナモミ」2-3

果実は熟し、種子が見えているのもありました。
きれぎれの風彩 「メナモミ」2-4

総苞片が残っているのは、貧弱な感じに(こんなヒトデもありそうです)。
きれぎれの風彩 「メナモミ」2-5

種子を取り出して杭の上に。長さ3ミリほどです。
きれぎれの風彩 「メナモミ」2-6


動物散布のメナモミですが、ここのメナモミは高さがあるので散布できてないのではないかと思います。
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| 草本(草花・野草) | 23:49 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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ソバ ~古くから栽培。結実し難い花

前回、前々回の北本自然観察公園からの帰路、ソバ畑がありましたので良い機会と思い車を止めました。ソバをこのように取り上げるのは初めてです。
なお、私有地と思われる畑でお断りする方はおりませんでしたので、感謝と敬意をもって見させて頂き、写真を撮らせていただきました。〈散歩日:10月1日〉

ソバ(蕎麦)は、タデ科ソバ属の一年草で、原産は中国南部という説が有力で、日本では縄文時代の晩年~弥生時代には利用されていたようです。現在の収穫量は北海道が40%を超え、それに次ぐ茨城県が7%、そして山形県、長野県、福井県が続きます。なお、ソバから蕎麦粉をとり麺にして食用することは言うまでもありません。

〔Webで確認した特徴〕
・草丈は50~70センチ。花期は初夏から秋。播種から70日程で果実ができる
・葉は互生し、三角形や心形。托葉は短く鞘状
・茎先に総状花序を出し、径6ミリほどの花を多数つける。花色は白や淡紅。花弁に見えるのは萼片で5枚(5深裂?)
果実は、卵形で3稜があり、完熟して乾燥すると褐色から黒色になる。種子の中の胚乳を蕎麦粉にする。ソバの実を取り去った後の殻は枕の中身として使う

1.鑑賞向けの花畑ではありませんし、小さな花なので“一面の花の絨毯”という感じではありませんが、葉の緑色をベースに白色の花を織り込んだような光景です
きれぎれの風彩 「ソバ」1-1

・雄しべは8本(外側5本、内側3本)。雌しべは花柱1本で先が3つに裂ける
・ソバの花にはシベの長さの違いから、長花柱花と短花柱花の2つの形がある
 「長花柱花」は、長い雌しべと短い雄しべがある
 「短花柱花」は、短い雌しべと長い雄しべがある 

2~3.花序は茎頂だけでなく葉腋から伸びた枝先にも付きます。花は密です
4~5.風がありアップで撮れたのはこれくらいです。真っ白な萼片にピンクの葯がポイントになり可愛らしいものです。この花は「短花柱花」のようです
6.昨年10月16日、森林公園で見かけた赤ソバの花です。こちらの花は「長花柱花」のようです(後で知った花形の違いですが、一応両方揃ソバいました)
「2」「3」「4」「5」「6」
「ソバ ~古くから栽培。結実し難い花」

ソバは同じ花形同士(長花柱花と長花柱花、短花柱花と短花柱花)では結実せず(その形状から受粉し難く、受粉しても受精できない)、長花柱花と短花柱花の間でのみ受粉できます。
一つの株の中には同じ形の花しかないので、別の株で異なる花の形をした花がないと受粉できないことになります。従って、通常の他家受粉よりもさらに受粉できる確率は低くなります。

食用にすると香り高いソバですが、花期はとても臭うそうです。(例えると鶏糞のような・・・)この臭いも受粉し難いソバが「媒介する虫を呼ぼうと必死に頑張っている」結果で、人間には臭くとも虫には美味しく思える匂いを出しているわけです。
(私が見ている時は風があったせいかそれほどの臭いはしませんでした)

また、近年、北海道や長野で作付け面積が増えている韃靼(だったん)ソバは、苦みが強く「苦蕎麦(にがそば)」とも呼ばれますが、一つの花の中で受粉ができ(自家受粉)、結実性もよいそうです。


蕎麦屋の息子に生まれた(もちろん枕は蕎麦殻だった)のにソバのことをあまり知りませんでした。(次男なので…言い訳。反省)なので植物観察を始めてから機会があればとずっと気になっていました。
今回、ソバ畑を見させていただき感謝申し上げます。



| 草本(草花・野草) | 17:10 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルプの里.12 ニシュクツリフネソウ

特徴のある花の形をしたツリフネソウの仲間では、これまでワタラセツリフネソウやキツリフネを見ましたが、ロックガーデンにはまた別の花色をしたツリフネソウが咲いていました。〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

ニシュクツリフネソウ(二色釣舟草)は、ハナツリフネソウ(花釣舟草)、ゲンペイツリフネ(源平釣舟)とも呼ばれています。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草で、西ヒマラヤ原産。園芸用として導入されたものが北海道で野生化しているようです。(Webでの情報は少ないです)

花の下につく2枚の大花弁が赤(桃)色で、それ以外が白色の2色です。
きれぎれの風彩 「ニシュクツリフネソウ」1-1


花の後ろに伸びる「距」の先端が下を向いてから最後に横向きになります。ちなみに、ツリフネソウは渦巻き状、キツリフネは垂れます。
きれぎれの風彩 「ニシュクツリフネソウ」1-2


草丈は他のツリフネソウの仲間に比べて低いです。高山の環境に合っているのでしょう。葉は互生し、楕円形で細かい鋸歯があります。
きれぎれの風彩 「ニシュクツリフネソウ」1-3

| 草本(草花・野草) | 17:26 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルプの里.11 アポイギキョウ

ロックガーデンにキキョウの花によく似た花が咲いていました。しかし、キキョウならあえてココにいる必要はないのではないかと思いつつ名札を見ると、アポイギキョウというキキョウでした。アポイって?〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

キキョウ(桔梗)はキキョウ科キキョウ属の多年草で、北海道~九州まで日当たりの良い草原に生育します。草丈は1メートルを超えます。花冠は5裂する

アポイギキョウは北海道のアポイ岳などに自生する草丈の低いキキョウのことで、矮性種(小型タイプ)の代表品種。草丈は20センチ前後。
・丈は低いが、花の大きさは通常タイプと同程度で径5センチほど
・葉は互生し、狭卵形で先がとがる。鋭い鋸歯がある
きれぎれの風彩 「アポイギキョウ」1-1

きれぎれの風彩 「アポイギキョウ」1-2

きれぎれの風彩 「アポイギキョウ」1-3

アポイギキョウは小型で花の大きさもあって、園芸種としても流通しており、鉢植えやロックガーデンにおすすめのようです。

名前の由来になっているアポイ岳ですが、調べついでに特異的な生態系が見られる地域ということを知りましたのでメモしておきます。

〈アポイ岳ジオパークのWebより〉
アポイ岳は、810mという低標高にもかかわらず約80種の高山植物が生育し、しかも亜種・変種・品種を含む固有種は20種近くに及び、これほど固有種が集中する地域は世界的に見てもきわめてまれといわれています。
これほど特異な生態系がある背景には、かんらん岩による地質、気象、地史が影響しており、これらの高山植物相は「アポイ岳高山植物群落」として1952年に国の特別天然記念物に指定されている。


ところで、通常のキキョウは名前が知られていますし流通しているので「よく見られるもの」と勘違いしそうですが(私のことです)、レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)で、全国のほとんどの都道府県で絶滅危惧種に指定されています。

| 草本(草花・野草) | 23:43 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルプの里.9 ウスユキソウの仲間

高山植物の一つにエーデルワイスというのがある…ということくらいは知っていましたが、ウスユキソウという植物の仲間で、日本にも他にいろいろあるということをアルプの里で知りました。〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

ウスユキソウ(薄雪草)は、キク科ウスユキソウ属に属する高山植物の宿根草です。
北海道から中部山岳地帯にかけて分布し、主に高山帯に自生しますが、低山から亜高山帯にかけて自生する種類もあります。同じ個体でも生育環境によって変異が多く、分類が難しい仲間のようです。
ヨーロッパでは有名なエーデルワイス(セイヨウウスユキソウ)が分布しますが、日本では分布しません。在来種ではハヤチネウスユキソウが形態的に近いそうです。

・春に芽を出して茎を伸ばし、夏には葉がついた茎を立ち上げ先端に花を咲かす。花後に茎は枯れ、株元から白い毛で覆われた葉を広げ、株を成熟させて休眠に備える
・花弁のように見えるのは苞葉で、緑色を帯びた白い綿毛に覆われ、長さが不揃いの星形につく。頭花は茎の先に数個がかたまってつく

アルプの里では、エーデルワイスをはじめ、ウスユキソウ、ハヤチネウスユキソウ、レブンウスユキソウ、オオヒラウスユキソウ、ホソバウスユキソウ・・・など(不明確です)があります。
名札がどの株を指しているのか不明だったり、名札が無かったりでハッキリしませんので、画のみ記録しておきます。(エーデルワイスは終わっていました)
きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-1

きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-2

きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-3


↓こちらは蕾の状態でした。仲間のように見えましたが?
 (追記:ヤマハハコでした。ウスユキソウの近縁種です)
きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-4

きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-5

レッドリストでは、エゾ、オオヒラ、カワラ、ハヤチネなどのウスユキソウが絶滅危惧IB類やII類に指定されています。


| 草本(草花・野草) | 22:57 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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