きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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ハンカチノキ ~苞葉・花・子房

7年前(2011年)の5月に川口市安行の『花と緑の振興センター』で初めてハンカチノキの花を見た翌週、上平公園(上尾市)でもハンカチノキを見ました(名札で確認)が、その時はまだ花は付いていませんでした。樹高が低く幹も細かったので、まだ若かったのだろうと思います。
先月、平塚公園に行ったついでに上平公園に立ち寄ったところ、そのハンカチノキに花が多数付いていました。〈散歩日:4月21日〉

ハンカチノキは、ミズキ科・ヌマミズキ科・ハンカチノキ科ハンカチノキ属で中国原産の落葉高木です。フランス人宣教師が1869年に、中国の四川省宝興の森林(標高2000m)でジャイアントパンダなどと共にハンカチノキを発見したそうです。

・4月下旬~5月に、2枚の白いハンカチのような姿の花をつける
・2枚の白いハンカチ状片は、大小2枚の苞葉で、その中心部にある球形の頭状花序を覆うように付く。開花直後は淡緑色で、数日経つと白くなる
・花には花弁はなく、多数の雄花と1個の雌花が一つの球形をつくる
 (花柄の先に球形の花托があり、その花托から多数の花糸が出る)

1. まだ大きな樹ではありませんが、たくさんのハンカチの花を付けるようになったことは嬉しいことです。来年以降も立ち寄りたいと思います
きれぎれの風彩 「ハンカチノキ」3-1


2. 全体的に花のピークは過ぎていました
3. 雄しべは花粉を散らした後、地面に落ちるようで、疎らな感じになっています
4-5. 一番低い位置にあった花の枝を寄せてアップで確認しました。雄しべの葯の色が濃くなり、子房が膨らみはじめているようです
6. 樹皮とヒコバエの様子です
「2」「3」「4」「5」「6」
「ハンカチノキ ~苞葉・花・子房」


『日光植物園(小石川植物園の分園)』のWebサイトによると、1991(平成3)年頃から多数の苗木や種子が輸入されるようになり、広く出まわるようになったそうです。日本で目にするようになったのは比較的最近のことになります。

また、『筑波実験植物園』のWebサイトによると、このハンカチの苞葉は必ず太陽と花の間にあって、日傘の役割をしているそうです。さらに、この白いハンカチにはフラボノイドと呼ばれる成分(生物に有害な紫外線を吸収する働きがある)が多量に含まれており、このハンカチは太陽光の中から選択的に紫外線だけをカットして、可視光だけを通過させる“すぐれもの”であることが筑波実験植物園の研究者らによって明らかになったそうです。中国の高地で生き延びる知恵なのかもしれません。
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| 落葉高木 | 18:43 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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トチノキ ~展葉・蕾~開花

数本のトチノキが平塚公園(上尾市)にあり、展葉の進み具合がかなり違いました。葉を出す前のもあれば、既に葉を展開させているのもあります。そこには花茎が立ち上がり、小さな蕾がたくさん付いていました。ということは・・・花を見られるかも知れないと思い、通いました。〈散歩日:4月8日,14日,21日,30日〉

トチノキ(栃の木)は、ムクロジ科(トキノキ科)トチノキ属の落葉高木です。
・葉は掌状複葉で、長い葉柄の先に大きい小葉を5~7枚つける。黄葉する
・花は5月頃に大型の円錐花序を直立させ、白い花を多数つける。ほとんどが雄花で少ない両生花が混じる。波打つ花弁は4枚で反り返り、雄しべは7本
クリに似た丸い果実は、「栃の実」と呼ばれて食用にされる

以前、かなり遠目からトチノキの花を眺めたことはありますが、近くで見るのは初めてのことです。葉が出る所から開花まで確認できました。
1-2. 冬芽が膨らみ、中から葉が出てきて、傘状に開きます
3-4. 花序が立ち上がり、上に伸びます。花茎はしっかりした感じです
5. <4月21日> 進みの早い樹で、花が咲いていました
「1」「2」「3」「4」「5」
「トチノキ ~展葉・蕾~開花(1)」


穂状に見える花序は、高さ20センチ前後の大きさがあり、小さな白い花が外側を向いて開いています。
6-8. <4月30日> 進みの遅い樹でも花が咲きました。同所の数本のトチノキの中で、この木は全体的に枝が低くて良いです(それでも伸ばした手より高い)
9-10. 離れて見ると花穂の大きさ、近くでは雄しべが目立ちます。雄しべは一度下がって上向きます。花弁の中心の赤みは徐々に濃くなるそうです
「6」「7」「8」「9」「10」
「トチノキ ~展葉・蕾~開花(2)」


展葉も面白いので、記しておきます。
11. 冬芽の際に芽を覆っている芽鱗が開き、前出葉(低出葉)と呼ばれる赤い葉が伸びた後に、本葉が出るようです
12. 本葉が伸びた後でも一定の期間は前出葉が残り、その後落葉します。地面に落ちていた赤い葉はコレでした。前出葉でもケヤキの葉よりは大きいです
きれぎれの風彩 「トチノキ」4-11

きれぎれの風彩 「トチノキ」4-12

それにしても、小さな冬芽からこれだけ大きな葉と花が出てくることには、改めて驚かされます。

たまたま、キュウリグサの横にウラシマソウがあり、そこからアマドコロやホウチャクソウを発見し、イチョウやケヤキ、トチノキなどの花も見ることができました。結局、平塚公園には5週間に渡って週末通いました。

| 落葉高木 | 19:36 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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モミジバフウ ~雄花と雌花の丸い花序

公園で見かけることの多いモミジバフウは、これまで特徴のある葉とその紅葉や果実を見ましたが、今回、平塚公園(上尾市)で初めて花を見ることができました。〈散歩日:4月8日,14日,21日〉

モミジバフウ(紅葉葉楓)は、フウ科(←マンサク科)フウ属の落葉高木。別名、アメリカフウ。高さは20メートルほどになります。

・葉は掌状で5~7裂する。大きさも掌ほどになる。秋に紅葉する
・花期は4月頃。雌雄同株で、雄花と雌花が別々に頭状花序をつける
・果実は集合果。径3~4センチほどの球形で、花柱が刺状になって残る

1-2. <4月8日> 見上げると、新緑でまだ小さな葉に小さな粒々が付いています。モミジバフウの花は葉の展開と同時に開花します
3. 地面には雄花序がたくさん落ちていました。風の揺れで簡単に落ちる?
4. 一つの球形が一つの花序のようです
5. トリミングをしてみると、葯から花粉が出ているのを確認できました
「1」「2」「3」「4」「5」
「モミジバフウ ~雄花と雌花の丸い花序(1)」


6. <4月14日> 雄花の花序が総状に上を向き、雌花の花序が下を向きます
7-8. <4月8日→14日> 花も葉も一週間で大きくなりました
9. <4月21日> 雌花がひとまわり大きくなり、葉も大きく濃くなってきました
10. 地面には、伸びた雄花の花序が落ちています
「6」「7」「8」「9」「10」
「モミジバフウ ~雄花と雌花の丸い花序(2)」


雄花の花序がもれなく落ち、結実した果実は大きくなり、秋には熟し種子を散布した後、冬になっても果実(殻)は枝に残ります

| 落葉高木 | 18:53 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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ケヤキ ~展葉・花・果実

平塚公園(上尾市)では、初めてかもしれない樹の花がいくつか見られました。イチョウに続いて2つ目はケヤキの花です。〈散歩日:3月31日、4月8日,14日〉

ケヤキ(欅)は、ニレ科ケヤキ属の落葉高木です。樹高20~25メートルの大木になり、幹は直立し、ほうき状(扇状)に枝が拡がり丸い樹冠をつくります。

・葉は互生し、葉身は先が長く尖り基部は浅い心形。鋸歯は葉先を向く
・花は葉の展開と同時に開花する。雌雄同株で雌雄異花。雄花は新枝の下部に数個集まってつき、雌花は新枝の上部の葉腋に通常1個ずつつく
・果実は歪んだ扁球形で、長さ4~5ミリ。秋に黒褐色く熟す

1-4. <3月31日> 枝をたくさん拡げたケヤキに、淡い緑色の小さな葉が展開し始めていました。よく見ると小さい粒々が・・・花でした。枝の基部に多く集まり、先の方は疎ら。途中は両方の中間といった感じです (アップの画はトリミング)
5. <4月8日> 葉が増え、こんもりしてきました (花の粒々は目につきません)
「1」「2」「3」「4」「5」
「ケヤキ ~展葉・花・果実(1)」

・花がつく枝の葉は、ふつうの枝の葉よりも一足先に展開する
という説明もありました。最初(3月31日)に見た時に全体的に葉が少ないのは、花のつかない枝にまだ葉が展開していない状態だった・・・ようです。

6-9. <4月14日> 枝を見上げると、花ではない粒々が・・・実になっていました。こういう様子も初めて見ます。手の届く枝を見つけ、近づけて見ようと引っ張ったら取れてしまいましたので、地面に置いて撮りました。
「6」「7」「8」「9」
「ケヤキ ~展葉・花・果実(2)」


果実の付く短枝は、果実が熟した後に枝ごと落ちてしまい生長することはないそうです。枯葉が付いている短枝は、葉を翼代わりに風によって遠方に散布されます。つまりケヤキは風散布なのでした。

今回は花が遠かったので、次回は花を間近で見られる木を探して、できれば経過を見たいものです。

| 落葉高木 | 21:46 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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ハナミズキ ~花(総苞)の様子

ハナミズキはよく見かけることから、この日記でも当初に取り上げました。普段は街路樹でよく見ますが歩道が狭いので剪定されて残念な樹形が多いです。上尾市の平塚公園に行った際に、久しぶりに枝の良く伸びたハナミズキに咲く花を見ましたので取り上げておきます。〈散歩日:3月31日、4月8日、21日〉

ハナミズキ(花水木)は、ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木です。北米原産でヤマボウシに似ていることから別名:アメリカヤマボウシ。
・植栽は樹高3~4メートル程度にするものが多く見られるが、生長すると10メートルを超える。また、水平方向に枝を伸ばしやすく、成木になると思いのほか枝が長く伸びて幅のある樹形になる
・花期は4~5月で、白やピンクの4枚の総苞片が開いて花のようになる。実際の花は、総苞の中心部分にあり、径4~5ミリほどの目立たない花を順に咲かす。

1-2. 4月8日、花が咲いていました。自由に伸びている感じの枝や咲き始めの初々しい花、そして青空を背景にして、とてもキレイに見えました
3. 見上げる総苞は逆光を感じさせない鮮やかさです
4. 白い花も青空に映えます
5. ついでに立ち寄った4月8日の上平公園です。丸みを感じる樹形の並木でした
「1」「2」「3」「4」「5」
「ハナミズキ ~花(総苞)の様子(1)」


6. 上段1-3の木の3月31日です。蕾の開きかけで逆光でしたが、その様子が珍しく新鮮に見えました
7. 同1-3の4月21日です。葉が展開し、花色は薄くなって終了間近です
8. 同日の全体的に枝の少ないハナミズキです。葉が大きくなり、背景になっている林も緑ですが、白い花は目立っていました
9. 総苞片の中心に集まってつく花です。花弁は緑色で目立ちません。雄しべは4個
「6」「7」「8」「9」
「ハナミズキ ~花(総苞)の様子(2)」


今年は咲き始めの花が見られました(花はやはり咲き始めが良いようです。特にハナミズキはそう思います)。花を終えて、またハナミズキに目が向くのは、秋の赤く熟す小さな果実と紅葉になるでしょう・・・。

| 落葉高木 | 22:45 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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