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きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

2013年08月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年10月

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ワタラセツリフネソウ ~新種のツリフネソウ

特徴のある花姿を持つツリフネソウ科の中で、8月に初めてキツリフネを見ました。機会があれば次はツリフネソウを見てみたいと思っていましたが、機会は早々に訪れ、ただ少し違ったのは「ワタラセツネフリソウ」でした。〈散歩日:9月14日、北本〉

ワタラセツリフネソウはツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草です。調べてみると、2005年9月に日本植物学会で新種として発表されたとのこと。基準産地は渡良瀬遊水地(栃木、群馬)。それまで発見されなかったわけではなく、ツリフネソウとの違いが見落とされていたそうです。
渡良瀬遊水地の他、埼玉・千葉・茨城などで確認されています。

1.木道を歩いていると赤紫色の花が目にとまりました。釣舟の花でした。
  少し前までは主としてミゾソバだったと思われる場所です。カナムグラもツルを
  伸ばして勢力拡大を図っています。
きれぎれの風彩 「ワタラセツネフリソウ」1-1


2.花の形はキツリフネに似ていますが、花の後ろに伸びる「距」の先端が渦巻き状
  に巻いています。
(ツリフネソウも巻くタイプのようです。)
きれぎれの風彩 「ワタラセツネフリソウ」1-2


3.花弁は5枚。上に帽子の庇のような花弁、下には2枚の大花弁。それと、大花弁
  の上側に大花弁と基部が合着した小花弁がそれぞれ2枚あります。
きれぎれの風彩 「ワタラセツネフリソウ」1-3


ツリフネソウの小花弁は先が長く伸びますが、ワタラセツリフネソウの小花弁の先は、あまり伸びず先端は萎縮していることが多いとのこと。2~3でも分かります。
種子も異なるようで、ツリフネソウの種子は表面に円形の模様が見えますが、ワタラセツリフネソウの種子は円形の模様がはっきりしないそうです。

また、ワタラセツリフネソウには花の4型があります。花の内部に、黄色い部分があるものとないもの、斑点があるものとないもの、その組み合わせで4つです
このこともツリフネソウでは観察できないことのようです。
(2~3は、内部が黄色で斑点の無いタイプということになります。)

※『渡良瀬遊水地の植物』~特集ワタラセツリフネソウのWebを参照しました。

4.幼い花ですが、距は丸まっています。と、上には緑の赤ちゃん花も!
5.こちらは一つの花序に花の生長の仕方が一通り!
6.節(枝の基部)は膨らみます。赤みを帯びますが、若い茎は緑でした。
7.葉は鋸歯があり、楕円形から広披針形で先端が尖ります。
8.大きな池の縁にも咲いていました。水辺や湿地に生育します。
「4」「5」「6」「7」「8」
「ワタラセツネフリソウ ~新種のツリフネソウ」

私にとっては予想外のワタラセツリフネソウで、嬉しい出合いとなりました。


追記】本日(9月22日)、北本自然観察公園に再訪しました。
ワタラセツリフネソウは園内にあるほとんどの湿地に群落を作り、多数の花を咲かせていました。

2-1~2.先週よりも開花が進んだので、群落がアチコチにあることが分かりました。
2-3~4.花の長さ(花弁~距)は、2~4センチと様々です。
2-5.上の画よりも、先端が萎縮した小花弁の様子が分かります。
「1」「2」「3」「4」「5」
「ワタラセツネフリソウ ~追記:9月22日 群生」

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| 草本(草花・野草) | 23:59 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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