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きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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ノハラアザミ ~花は上向き粘らない/受粉の仕組み

これまで見るともなく見ていたのかもしれませんが、武蔵丘陵森林公園では名札がありましたので、ノハラアザミとして観察できました。〈散歩日:10月16日〉

ノハラアザミ(野原薊)はキク科アザミ属の多年草で、本州の中北部に分布します。アザミ属の中では分布域が比較的広いのは数種しかなく、本種はその一つです。

〔Webで確認した特徴〕
・花期は8月~10月。草丈は60~100センチほどになる
葉は羽状に中裂~深裂し、縁にトゲ。茎葉は少なく、根生葉は花期にも残る
頭花は枝の先に上向き~やや横向きにつき、1~3個集合してつく
総苞はクモ毛が多い。総苞片は曲がらずに斜上し、腺体がなく粘らない

アザミは難しそうなのであえて求めはせず、今まで取り上げたことがあるのも、名前を確認できたトネアザミのみです。
1.じっくりと見ることなかったアザミですが、ノハラアザミは筒状花の薄紫色とシベのそれよりも濃い色が見られ、どちらもキレイな色をしています
きれぎれの風彩 「ノハラアザミ」1-1


2.丈の高い茎の上部にはほとんど葉が無く、頭花が一つのものが多かったです
3.低い位置の花は、上部まで茎葉があり、頭花が2つものも多いです
4.葉の裂け方は多様で、下部の葉は大きい
5.クモ毛とは?総苞の周囲(刺状の総苞片の基部)にある白いモヤモヤ(画トリミング)
6.綿毛になっているのもありました。種子の白いのは花柱が残ったもの(?)
「2」「3」「4」「5」「6」
ノハラアザミ ~花は上向き粘らない/受粉の仕組み」

「ノアザミとノハラアザミは花や葉がよく似ている」との記載がありましたが、ノアザミは花期が春~夏で、総苞は腺体が多くて粘り、総苞片が離れずぴったりくっつくとの違いがあります。(ノアザミもまだ取り上げたことがありません)

見た目が似たような種の多いアザミですが、世界には250種以上あるそうですが、国立科学博物館の「日本のアザミ」によると日本列島には150種を越えるアザミがあり、その内145種ほどは日本の特産種とのこと。
現在でも新種が見つかることがあり、雑種もあるので分類が難しいようです。

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ところで、頭花のシベ(紫色の柱)の雌雄はどうなっているのでしょう?
調べてみると、次ような仕組みになっていました。

雄しべと雌しべ
・雄しべは5本が上部で合着して筒状になっている(頭花からとび出ているモノ)
 雄しべの下部は糸状になっている
・筒状になった雄しべの中には、雌しべがあり、その上部には花粉もある
 雌しべの途中には毛がびっしりとついて、花粉が下に落ちないようになっている
 この段階の雌しべはまだ未成熟なので受粉しない
・その後、雄しべが枯れると共に、雌しべは長く伸び、先端が裂けて受粉可になる

受粉の仕組み
・昆虫が花に触れると、雄しべの筒が下に動き、中の花粉が押し出される(現れる)
 (刺激により、雄しべ下部の糸が伸縮して、筒が下がる)
・昆虫についた花粉は、昆虫が他の花に移動し、成熟した雌しべと受粉が行われる

つまり、花粉は雄しべの筒に守られ、昆虫が来た時だけに現れる仕組みになっています。生存するための知恵なのでしょうが、驚きます。また、一般的にアザミ類のような虫媒花にはオシベ先熟が多く、自家受粉を避けられるようになっています。

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| 草本(草花・野草) | 17:32 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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