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きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

2020年01月 | ARCHIVE-SELECT | 2020年03月

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北本:サワラ/樹木のCO2吸収量

北本自然観察公園散歩で、遊歩道沿いの針葉樹の葉が陽に照らされて輝いて見えました。そこにヒノキっぽい樹があることは知っていましたが、いつもスルーしていました。輝きに立ち止まり、「そういえば、樹種は何だろう?」と枝先の葉をひっくり返して葉裏を確認すると、チョウチョ型の白い気孔帯が・・・。〈散歩日:2月2日〉

サワラ(椹)は、ヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹。
・ヒノキに比べ湿地を好み、川沿いに自生する。
・小枝は、互生状に多く分岐して、やや水平に並ぶ。ヒノキのように鱗片状の小さな葉がつくが、1枚1枚の先端が尖っている。
・葉裏の白い気孔帯はヒノキがY字型に見えるのに対して、サワラはX字型(チョウチョ型)に見える。

輝いて見えたヒノキの枝の様子です。枝はヒノキほど茂らず、枝と枝の間隔が広くなるようです。陽に反射していることもありますが、全体的に白っぽく見えました。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園 0202」200215-01

きれぎれの風彩「北本自然観察公園 0202」200215-02


様々なWebサイトでは、サワラの白い気孔帯の形を、ヒノキのY字に比べてX字とする記載が多いのですが、ここのはチョウチョ型の方が近いです。
きれぎれの風彩「北本自然観察公園 0202」200215-03

きれぎれの風彩「北本自然観察公園 0202」200215-04


名前の由来は、さわらか(爽らか:爽やかですっきりしている)な木ということから。また別名の「サワラギ」を略して「サワラ」になったとされています。
調べていたら、漢字の「椹(さわら)」は、ヒノキに甚だ似ているという意味からできた国字との記載もありました。

※同日の生き物については→ 『シラホシコヤガ』繭・幼虫ジョウビタキ、ダイサギなど

ところで、最近、樹木の二酸化炭素(CO2)吸収量を知る機会がありました。
次のグラフは『近畿中国森林管理局』や『森林・林業学習館』ホームページに掲載されている樹種別、林齢別の二酸化炭素(CO2)の吸収量の推移です。
(出典:長野県地域森林計画主要樹種林分材積表に基づく試算)

きれぎれの風彩「北本自然観察公園 0202」200215-05

これを見ると、ブナやクヌギなどの広葉樹よりもスギやヒノキなどの針葉樹の方がCO2の吸収量が大きく、若いほどよく吸収するのが分かります。今回のサワラもヒノキの仲間ですので、同じようにCO2を吸収してくれているのでしょう。

北本自然観察公園は、埼玉県の「里地里山」の自然環境が残されており、雑木林(里山の林)も保全されていますが、針葉樹は広葉樹に比べて少ないように思いますし、広葉樹の葉や花などの変化に目がいくきらいがあったと思います。
これからは、CO2をより吸収してくれて地球温暖化の防止に貢献している針葉樹に、もっと目を向けよう・・・などと思った次第です。


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それにしても、ダントツにCO2を吸収してくれるスギは、花粉症の原因の約8割を占めるといわれているスギ花粉症の源として嫌われているように思います。

ついでに調べたのですが、日本の国土面積の3分の2は森林であり、その4割は「スギ」や「ヒノキ」などの人工林で占められています
これは戦後1950年代中頃から1970年代にかけて、政策で進められた「拡大造林」によります。(拡大造林とは、主に広葉樹からなる天然木を伐採した跡地や原野などを針葉樹中心の人工林に置き換えること。)

通常スギは、30年生を超える頃になるとたくさん花粉を発生するようになります。以後、花粉を飛ばし続けます。日本で初めてスギ花粉症が報告されたのは1964年ですが、1970年代中頃から急増し現在に至ります。
その1964年に木材輸入が全面自由化となり、さらに1973年から為替は変動相場制になったこともあり、安く安定的に供給される外材の輸入は増え続け・・・。


日本の林業が衰退し、森林資源の管理が停滞しました。人工林は放置され、充分に成長したスギは自然に花を咲かせます。
政策で増やした人工林は、政策で管理するしかないのでは。まずは30年生以上のスギの絶対量を減らすために、公共施設の建て替えに使っていくとか、民間使用には補助金を出すとか。そのうえで、若いスギを増やしたり、需要に応じた樹種を植えていくとか(個人的意見です)。

昭和30年には木材の自給率が90%以上あったのに、20%にまで落ち込み、現在は30%のようです。でも、日本の森林面積は、国土の約68.5%で世界有数の森林大国です。輸入する相手国は、アメリカやロシア、カナダなどですが、それらの国の森林率は、アメリカ33.8%、ロシア49.8%、カナダ38.2%。
そこに有るのに使わない(使えない)いびつな日本の林業。
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| 樹木・草花アレコレ | 23:53 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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