ハナノキ ~カエデ希少種の紅・黄葉
昨年、植木の街「安行(埼玉県川口市)」の小林槭樹園に行った際に、初めて「ハナノキ」のことを知り、それから気になっていたカエデです。
ハナノキは、カエデ科カエデ属の落葉高木で雌雄異株。日本の固有種で長野・岐阜・愛知の3県にのみ自生します。(滋賀県にも大木がありますが、人手により移植されたものと考えられているそうです。)
分布域が限られ、個体数が少ないことから環境省のレッドブックでは絶滅危惧II類に指定されています。また、学術的にも貴重なことから、自生地や巨木は国の天然記念物に指定されています(調べたら9カ所ありました)。
最近では街路樹や公園などに植栽されていることも多いそうですが、滅多に見ることは無いと思われます。
ハナノキは、鮮やかに紅葉または黄葉していました。
葉の大きさや形、色などから個人的にとてもお気に入りです。

1.葉先は浅く3つに裂けますが、切れ込みが分からないのもあります。
2.小さい葉でも立派に黄葉しています。カワイイものです。
3.高さがあるので見上げます。これはどちらかというと紅葉ですね。
4.こちらはどちらかというと黄葉です。微妙に異なる葉色が様々です。
5.葉の大きさは5~8センチほど。縁には重鋸歯があります。
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日本では貴重なハナノキですが、世界をみてもハナノキの仲間は日本のハナノキと、北アメリカに分布するアメリカハナノキ(レッドメイプル)やギンカエデ(シルバーメイプル)の3種のみだそうです。
ハナノキは、別名「ハナカエデ」とも呼ばれます。カエデの多くは目立たぬ花を付けるのに対して、ハナノキは葉に先だって4月初旬に真っ赤な花を付けるそうです。これが名前の由来となっています。
また、カエデ類は秋に種子を散布しますが、ハナノキは春の開花後1ヶ月ほどで熟し散布するそうです。(どうりで果実がなかったわけです。)
来春は、是非花の様子をうかがいたいものです。
| 落葉高木 | 23:41 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑
カナダ
色鮮やかな葉が続きますねー。
葉の形からカナダ国旗を
メイプルと聞いてメイプルシロップを思い浮かべましたですよ。
日本にこんな種類のカエデもあったんですね。
| 夏のそら | 2011/12/15 14:17 | URL | ≫ EDIT