きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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クワ(ヤマグワ)~集合果実とカイコの葉

5月中旬から6月にかけての時期に、これまで「北本自然観察公園」には行ったことがなかったようです。クワの木の多さに少し驚きました。〈散歩日:5月26日〉

クワ(桑)はクワ科クワ属の総称で落葉高木です。絹糸を作るカイコの餌として古くから栽培されてきました。桑畑は地図記号にもあるくらい、日本の重要な産業だったわけですね。
子供の頃、クワの実を食べた記憶がありますし、養蚕をしていた農家もありました。

ここのクワは果実の表面に突起が残るので、日本原産の「ヤマグワ」だと思われます。中国原産の「マグワ」の果実には突起がないそうです。

1.正面入口からすぐの自然学習センターの辺りから、歩道が汚れていました。
  見上げると歩道を覆う木の枝にはクワの果実がたくさんついていました。
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2.高木なので下から見上げます。天気が良く、葉が透けて果実も確認できます。
3.低い位置に枝がありました。たくさんの果実がついています。
4~5.実は集合果で、熟すと赤色から黒紫色となります。
6.成木です。樹皮は灰褐色で縦に不規則な筋があります。
「2」「3」「4」「5」「6」
「クワ(ヤマグワ)~集合果実とカイコの葉」

自然学習センターのクワの実定点観察によると、ふくらんだ実がうす緑から赤っぽくなり、さらに黒く熟すまで4日しかかからなかったそうです。思ったより早いです。

7.変異の多い葉です。
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葉は互生し、長さは数センチから20センチほどまで様々で、3つに裂ける葉が多い。幼木ではさらに複雑に裂け、成木では裂けない葉が増えるそうです。
葉の基部から3つの主脈が出て、縁には大小不揃いの鋸歯があります。

入口のちかくだけでなく、歩道の所どころにヤマグワがありました。
8.土の歩道ですが、熟した果実が落ちて踏まれ一面黒っぽくなっていました。
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カイコ
センター内にカイコを展示していました(左画)。カイコを見るのは久し振り(数十年振り?)です。ただ、個人的に芋虫系は苦手なのでそこそこに。
6月15日に再訪した時には、すっかり繭になっていました(右画)。
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ところで、クワのついでにカイコのことも少しだけ調べてみました。
カイコはカイコガの幼虫の呼び方ですが、幼虫も成虫も総称してカイコと呼ぶのが一般的のようです。

この昆虫は野生に生息しません。カイコはカブトムシやチョウなどと違い、人間が世話をしなければ生きていけないほど、長い年月をかけて家畜化された昆虫です。
途中で桑畑に放しても、他の鳥や虫に食べられてしまいます。もしくは腹脚の把握力が弱いためすぐに落ちてしまう(もちろん木に登ることもできません)。
また、成虫も翅はありますが、体が大きいことや飛翔に必要な筋肉が退化していることなどにより、飛ぶことはできないそうです。

野生回帰能力を完全に失ったカイコ。可哀そうな気もしますが、それがカイコなんだと理解するしかないのですね。

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| 落葉高木 | 23:40 | comments:13 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

桑の実

 今住んでる辺りは、昔は養蚕が盛んだったので、
桑の木がまだたくさん残ってます。
 4日間で実が黒く熟すのは知りませんでした。
中国産のは、突起がないんですね。初めて知りました。
今でも記念物的に養蚕棟が残っているお宅がありますよ。

| 西恋おじん | 2013/06/19 11:53 | URL | ≫ EDIT

桑の葉とカイコ

良く降りますね。

昔、私の実家の近くでカイコを飼っている家があり、
とても大事に愛情持って育てていました。
その家へはよく遊びに行きましたが、
私も、いも虫、毛虫系は、ダメで触れませんでした。

カイコについての記事興味深く読みました。
そうですか~、
人間の愛情を受けて育てて貰わなければ生きて行けないのですね。
それだけに、自然の中で出来た繭は貴重な高価な絹織物になるんですね。

| 風子 | 2013/06/20 09:07 | URL | ≫ EDIT

桑の実

食べた記憶有ります。
それにしても・・
>人間が世話をしなければ生きていけないほど、長い年月をかけて家畜化された昆虫です・

そうなのでしたか・・なんだか可哀想な生きものですね。
最後は素晴らしい織物になって人に潤いを・・
大切に扱わなくては・・
そのように感じました。

| ころん | 2013/06/20 14:19 | URL |

山ぼうしさま^^こんにちは~♪

そうそうこんな感じ^^、
クワの実は見たことがあります。
緑の実から黒い実までの勢揃い、いい感じです。

>カイコはカイコガの幼虫の呼び方ですが、

とてもお勉強になります。
カイコってそういう運命の虫だったのですね。
ですのでデリケートな訳がわかりました。
先ほどは、ありがとうございました。。。(#^.^#)

| 紗真紗 | 2013/06/20 15:48 | URL |

家畜化された昆虫

おはようございます。

なるほどと思いました。家畜化されている。
基本的に野生の部分は残していつつ、人間が
それを制御しているんだと思っていましたが、
違うのですね。すでにカイコに野生の部分は
残りわずか。人間の都合の良いようにとなっ
ている。下手をしますと、家畜よりも自然
への適応力を削がれていましょうかね。


| 地理佐渡.. | 2013/06/21 06:38 | URL | ≫ EDIT

家畜化された昆虫、人の世話がなければ生きてはいけない…。
そういえば、野生の蚕って聞いたことがない、といまさらのように思いました。
なんだかとても不思議な話を聞かされているようです。

| ディック | 2013/06/22 12:55 | URL | ≫ EDIT

西恋おじんさん こんばんは

まだまだ養蚕の名残で桑の木が残っているのですね。
私の実家の方では、稲作農家が兼業でやっていました。
茅葺屋根の屋根裏で飼っていましたよ。

| 山ぼうし | 2013/06/23 19:26 | URL |

風子さん こんばんは

遅ればせながらの梅雨空ですね。
やはり養蚕はどこででもあったのですね。
カイコのことを調べてみて、絹製品の有難みがわきました。
でも、我が家に絹製品は少なかった・・・。

| 山ぼうし | 2013/06/23 19:26 | URL |

ころんさん こんばんは

「家畜化された昆虫」という言葉・文字を
私も初めて見聞きしたと思います。
人のために・・・織物を見るときにはカイコのことも思い出しましょう。

| 山ぼうし | 2013/06/23 19:27 | URL |

紗真紗さん こんばんは

果実は本当にたくさんなっていました。
近所の方だと思いますが、普通にとって食べ歩きしてましたよ。
公園内なのに、なかなかできないことです。

| 山ぼうし | 2013/06/23 19:28 | URL |

地理佐渡さん.. こんばんは

従兄弟の家では、その昔茅葺の屋根裏で育てていました。
思い出すと網やケースなど無かったと思います。
昆虫なのに逃げることがない。もはや・・・。

| 山ぼうし | 2013/06/23 19:28 | URL |

ディックさん こんばんは

野生のカイコや、成虫(カイコガ)のことを考えることもなかったです。
よく考えれば「なるほど、それはそうだ」と思いましたが、
調べているとき、文字を目で追っていると辛くなりました。

| 山ぼうし | 2013/06/23 19:29 | URL |

ヤマグワって、アカメガシワ同様に根付きやすいのでしょうか。
根岸森林公園で幼株をたくさん見かけます。
しかし、アカメガシワ同様必ず秋には草刈りに遭い、大きくはなれない木、という印象です。

| ディック | 2013/06/23 20:53 | URL | ≫ EDIT















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