ミゾソバ ~可愛い花被・葉はソバ似
ミゾソバ(溝蕎麦)は、タデ科イヌタデ属(またはタデ属)の一年草です。東アジアに分布し、日本では北海道から九州までの小川沿いや沼沢地、湖岸といった水辺に生育します。水田の用水路など栄養の富んだ所に群生していることが多いようです。
根元から枝分かれして茎が地を這い、上部は立ち上がって高さ70~80センチほどになります。名前は溝に生育し、葉がソバに似ていることによります。別名:ウシノヒタイ。
1.ここでも群生していました。まだ花期の最初のせいか、花数は少ないです。

2~4.枝先に花がつきます。白から淡紅色へのグラデーションです。
ママコノシリヌグイよりも一回り大きいです(これくらいだと撮れます)。
他のタデ科植物と同様に花弁に見えるものは萼で、花弁はありません。
5.ママコノシリヌグイに似た棘のようなものがありますが、痛くないです。
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6.葉は互生し、大きいもので10センチほど。葉の形は鉾形(先は尖り、基部は耳状に
はり出ます)で、ママコノ・・・の三角形とは異なります。葉の表面に(基部から見て) 八の字状の黒紫色の斑が入ることが多いです。

7.茎を鞘状(筒形)に取り巻く托葉鞘です。(上部が広がることもあるそうです。)

調べていて驚いたのですが、ミゾソバには、地中・地表に分枝しながら伸ばした茎の先に、閉鎖花(ヘイサカ)をつけるそうです。(つけないのもあるとか。)
閉鎖花は花を開かず閉じたまま自家受粉し、土の中に確実に種子を残します。
ともすれば、(生育環境からすると)大水で花が流されたり、(農地に近いことから)刈られてしまうこともあるでしょう。でも閉鎖花は健在でまた来年も繁殖する・・・となりそうです。
自家受粉自体すごいと思いますが、二段構えで確実な戦法を取っているのですね。
ちなみに、スミレやホトケノザにも閉鎖花があるそうです。
≪オマケ≫
私の背丈ほどの「チャノキ」に若い果実が育っていました。画を見て思いだしましたが、葉表は葉脈が凹んだ独特の形です。〈8月10日〉


| 草本(草花・野草) | 23:19 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑
こんにちは
ミゾソバが咲き始めましたか。
とても可愛らしくて、好きな野草のひとつです。
葉の模様を見ていると、牛かキツネが笑っている顔に見えてきます。
ミゾソバに閉鎖花ができるとは知りませんでした。
| 多摩NTの住人 | 2013/08/13 08:16 | URL | ≫ EDIT