コウボウムギ・コウボウシバ ~砂浜のスゲ属、小穂
※当初コウボウシバとしてアップしたのですが、コウボウムギではないかとご指摘を頂き改めて画を見たところ、コウボウムギとコウボウシバがあると分かりました。そこで、内容を修正し再アップしました。
コウボウムギ(弘法麦)、コウボウシバ(弘法芝)は、カヤツリグサ科スゲ属の多年草です。北海道~九州の海岸の砂浜に生えます。(地下茎は相当拡がるのでしょう。)
●コウボウムギは、スゲ属では数少ない雌雄異株です。草丈は20センチ位になり、茎は硬く直立します。
雄花の穂はこん棒状になり、全面から葯が出ます。雌小穂と実の形はムギに似ます。
1.海から少し離れた砂地にたくさんのコウボウムギがありました
(まさか、ここで植物を眺めることになるとは思いませんでした)
2~3.ひとつひとつの固まりは地下茎で繋がっているのでしょう
葉は薄い緑色で、花茎よりも長いです
4.雄小穂です。全体から見ると大きいです。(雌小穂には気付きませんでした)
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●コウボウシバは、草丈10~20センチ、春から初夏に茎の上部に長さ2~3センチで赤褐色の雄性の小穂を付け、下部の葉腋に雌性の小穂を数個付けます。果胞は夏に茶褐色に熟します。
砂浜のほとんどはコウボウムギで、コウボウシバはわずかに道路側にあるだけです。
5.上部に雄小穂、下部に雌小穂がついています (画の手前側です)

6.雌小穂です。先端から出ているのは雌しべの柱頭です

スゲ属の雌花は、雌しべが果包(かほう)という袋に包まれているのが特徴で、その外側に一枚の鱗片があるそうです。コウボウシバは鱗片と果胞がほぼ同じ長さです。
(スゲ属の作りは難しいです。・・・不勉強です。)
名前の由来は、同じく砂浜に生育するコウボウムギ(弘法麦)が元になっており、筆を作るのに使われた事から、筆ならば弘法大師様!という名前のようです。そのコウボウムギよりも実が小さいことによります。
普段は海が近いわけでもありませんし、海に行くことは稀です。なので砂浜に拡がるコウボウシバの群生は非日常感があってしばし眺めていました。
| 草本(草花・野草) | 22:52 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑
コウボウムギ
これはコウボウムギではないでしょうか?
雌雄異株で、茶色いのは雄株だと思います。
私も先日犬吠埼の海岸で見てきました。
| 山小屋 | 2014/05/20 07:05 | URL | ≫ EDIT