きれぎれの風彩(ふうさい)

庭木や植物、自然やエコを中心に…関心のあること、気になったことを綴っています。

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アルプの里.11 アポイギキョウ

ロックガーデンにキキョウの花によく似た花が咲いていました。しかし、キキョウならあえてココにいる必要はないのではないかと思いつつ名札を見ると、アポイギキョウというキキョウでした。アポイって?〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

キキョウ(桔梗)はキキョウ科キキョウ属の多年草で、北海道~九州まで日当たりの良い草原に生育します。草丈は1メートルを超えます。花冠は5裂する

アポイギキョウは北海道のアポイ岳などに自生する草丈の低いキキョウのことで、矮性種(小型タイプ)の代表品種。草丈は20センチ前後。
・丈は低いが、花の大きさは通常タイプと同程度で径5センチほど
・葉は互生し、狭卵形で先がとがる。鋭い鋸歯がある
きれぎれの風彩 「アポイギキョウ」1-1

きれぎれの風彩 「アポイギキョウ」1-2

きれぎれの風彩 「アポイギキョウ」1-3

アポイギキョウは小型で花の大きさもあって、園芸種としても流通しており、鉢植えやロックガーデンにおすすめのようです。

名前の由来になっているアポイ岳ですが、調べついでに特異的な生態系が見られる地域ということを知りましたのでメモしておきます。

〈アポイ岳ジオパークのWebより〉
アポイ岳は、810mという低標高にもかかわらず約80種の高山植物が生育し、しかも亜種・変種・品種を含む固有種は20種近くに及び、これほど固有種が集中する地域は世界的に見てもきわめてまれといわれています。
これほど特異な生態系がある背景には、かんらん岩による地質、気象、地史が影響しており、これらの高山植物相は「アポイ岳高山植物群落」として1952年に国の特別天然記念物に指定されている。


ところで、通常のキキョウは名前が知られていますし流通しているので「よく見られるもの」と勘違いしそうですが(私のことです)、レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)で、全国のほとんどの都道府県で絶滅危惧種に指定されています。

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アルプの里.10 シラタマノキ

白くて小さい丸いモノが付いている低木がありました。名札を見るとシラタマノキ。そのまんまじゃん!という花木でした。〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

シラタマノキ(白玉の木)はツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木です。北海道~中部地方に分布し、高山、亜高山地帯に生育します。
・花期は7~8月。樹高は10~30センチと小さい
・葉は互生し、楕円形で長さ1~3センチ。厚みがあり網目が目立つ
・花は茎の上部に花冠の長さ約6ミリの壺形の花を下向きに数個つける
果実は肥大して白色になった萼に包まれ球形で径1センチ弱

丈がとても低いので草本のように見えました。白い球が可愛らしいです。しばし見とれてしまいました。
きれぎれの風彩 「シラタマノキ」1-1

きれぎれの風彩 「シラタマノキ」1-2


初めて見るので、現地では蕾なのか、花なのか、果実なのかよく分かりませんでしたが、これは果実の状態のようです。葉は、網目模様の葉脈が目立ちます
きれぎれの風彩 「シラタマノキ」1-3

きれぎれの風彩 「シラタマノキ」1-4


名前の由来は、見たまんまで果実が白くて丸い球形であることによります。
シラタマノキ属には赤い果実を上向きにつける『アカモノ』があり、これに対して、シラタマノキはシロモノとも呼ばれるそうです。

| 常緑低木 | 23:18 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルプの里.9 ウスユキソウの仲間

高山植物の一つにエーデルワイスというのがある…ということくらいは知っていましたが、ウスユキソウという植物の仲間で、日本にも他にいろいろあるということをアルプの里で知りました。〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

ウスユキソウ(薄雪草)は、キク科ウスユキソウ属に属する高山植物の宿根草です。
北海道から中部山岳地帯にかけて分布し、主に高山帯に自生しますが、低山から亜高山帯にかけて自生する種類もあります。同じ個体でも生育環境によって変異が多く、分類が難しい仲間のようです。
ヨーロッパでは有名なエーデルワイス(セイヨウウスユキソウ)が分布しますが、日本では分布しません。在来種ではハヤチネウスユキソウが形態的に近いそうです。

・春に芽を出して茎を伸ばし、夏には葉がついた茎を立ち上げ先端に花を咲かす。花後に茎は枯れ、株元から白い毛で覆われた葉を広げ、株を成熟させて休眠に備える
・花弁のように見えるのは苞葉で、緑色を帯びた白い綿毛に覆われ、長さが不揃いの星形につく。頭花は茎の先に数個がかたまってつく

アルプの里では、エーデルワイスをはじめ、ウスユキソウ、ハヤチネウスユキソウ、レブンウスユキソウ、オオヒラウスユキソウ、ホソバウスユキソウ・・・など(不明確です)があります。
名札がどの株を指しているのか不明だったり、名札が無かったりでハッキリしませんので、画のみ記録しておきます。(エーデルワイスは終わっていました)
きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-1

きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-2

きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-3


↓こちらは蕾の状態でした。仲間のように見えましたが?
 (追記:ヤマハハコでした。ウスユキソウの近縁種です)
きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-4

きれぎれの風彩 「ウスユキソウの仲間」1-5

レッドリストでは、エゾ、オオヒラ、カワラ、ハヤチネなどのウスユキソウが絶滅危惧IB類やII類に指定されています。


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アルプの里.8 メアカンキンバイ

前回のキンロバイに似ている5弁の黄色い花が、ロックガーデンの一画にありました。こちらは木本ではなく草本のようです。〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

メアカンキンバイ(雌阿寒金梅)は、バラ科タテヤマキンバイ属(←キジムシロ属)の多年草です。北海道固有種で阿寒山系や大雪・知床山系、羊蹄山などに分布し、高山の礫地に生育します。レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)。
・花期は7~8月。草丈は3~10センチで地面を這うように広がる
・葉は3出複葉。複葉の長さは3~5センチ。小葉の先端が3つに裂ける
・茎先に径15ミリ弱の黄色い花を数個つける。花弁、萼片、副萼片とも5個

北海道の高山育ちということで、当地では生育の仕方が少し違うのかもしれません。画像検索すると当地のは花茎がひょろっと長いような気がします。
きれぎれの風彩 「メアカンキンバイ」1-1

黄色い5枚の花弁は、幅広のしゃもじのような形で、基部が細いので隙間が空き、萼が星形になって見えます。シベは多数。蕾は副萼片が目立ち三蔵法師の頭巾のよう
きれぎれの風彩 「メアカンキンバイ」1-2

3出複葉の葉が可愛い感じです。小葉の先端が裂けているのも特徴的です。葉の色は薄い緑色?つや消しのような緑色?(記載では灰色がかった緑色と)
きれぎれの風彩 「メアカンキンバイ」1-3

当地の名札です。これがなければ同定は難しいと思います。
きれぎれの風彩 「メアカンキンバイ」1-4

名前は黄色い花で梅の花に似ていることと雌阿寒岳で標本が採集されたことにより、牧野富太郎が命名したそうです。

和名を知るまでメ・アカン?メア・カン?何?と思っていました。また、阿寒岳の名前は知っていましたが、阿寒岳に雌阿寒岳や雄阿寒岳があること。雌阿寒岳の方が雄阿寒岳よりも標高が高い…ということをついでに知りました。

| 草本(草花・野草) | 23:51 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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アルプの里.7 キンロバイ

ロックガーデンの上の方で、黄色い花をつけた丈の低い樹が斜面を覆っていました。初めて見る光景です。〈散歩日:8月14日『アルプの里』〉

キンロバイ(金露梅)はバラ科キンロバイ属(キジムシロ属)の落葉小低木で、北海道や本州、四国の亜高山帯から高山帯に分布し岩礫地(がんれきち)に生育します。
・花期は6~8月。樹高は50~100センチで、よく分枝する
・葉は互生し、3小葉~5小葉の奇数羽状複葉で、小葉の長さは1~2センチ
・花は黄色で径は約2センチ。花弁は5枚でほぼ円形

斜面に群がって生えている(叢生する)感じで、黄色い花を多数つけているので、人目を引きます。(2番目の画はトリミング)
きれぎれの風彩 「キンロバイ」1-1

きれぎれの風彩 「キンロバイ」1-2


自生地(高山地)では低く這うように育ちますが、耐暑性があり庭園樹としても利用されており、樹高は1メートルくらいになるとの記載もありました。
きれぎれの風彩 「キンロバイ」1-3

円い花弁です。曇天に黄色の花はボケました。
きれぎれの風彩 「キンロバイ」1-4

葉の様子だけを見ると、サツキの雰囲気に似ているかな(?)とも思いました。
きれぎれの風彩 「キンロバイ」1-5


金露梅の名前は、花が黄色で梅の花に似ていることによります。
キンロバイには、中部地方以西で白花タイプもあり、ギンロバイあるいはハクロバイと呼ばれるそうです(もちろん未見です)。

| 落葉低木 | 23:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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